No.50
大森ガーデン 咲き乱れる花、オーケストラを奏でているかのよう
○…「世界で最も美しい庭」と英国で評価された十勝千年の森(清水町)だが、スタート当初(2006年ごろ)、設計者のダン・ピアソンが求める花苗を集められるかが最大の課題だった。この要求に応えてくれたのが、広尾町紋別に入植したばかりの大森ガーデン社長、大森康雄さん=写真=だった。80種類以上の苗をオランダ、カナダなどから輸入、供給してくれたおかげで、現在の千年の森がある。
○…秋晴れの19日、同ガーデンを訪れた。手入れされた芝生を取り囲むように咲き乱れる花が、“オーケストラ”を奏でているかのような美しい庭だった。ナーサリーには約1300種の苗が育っており、世界中からの注文にネットやカタログで対応している。
○…コロナ禍の“巣ごもり消費”でガーデンブームが巻き起こり、世界的に花苗が不足している。悲しいニュースが多い中、花を育てる人が増えているのは、うれしい話だ。十勝は耐寒品種作りには最適な場所。同業界は“耐寒”がキーポイントなだけに、やっと大森ガーデンの時代に市場が追いついてきたようだ。同ガーデンは10月末まで開いている。(顧問 林光繁)