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サツマイモ、2年目は苗10倍3万本 JA木野が試験栽培拡大

音更町内のビニールハウスで順調に育っているサツマイモの苗

 【音更】JA木野(黒田浩光組合長)は、温泉熱を利用した音更町内のビニールハウスでサツマイモの苗を育てている。同JAは昨年、初めてサツマイモを試験栽培し、0・15ヘクタールに苗約3000本を植えて2・3トンを収穫した。今年は農家9人の協力を得て計1ヘクタールに3万~3万5000本の苗を植える予定で、さらなる収量増を目指す。

長期育苗も比較
 同JAは単価の高さや道内の温暖化を受け、サツマイモ栽培に着手。昨年10月に初収穫し、豊作だった。1年目は4品種を育てたが、2年目の今年は紅はるかなど3品種に絞る。

 昨年の収穫物の一部を消毒して種イモとしたほか、昨夏から育て続けている苗も。同JAは「サツマイモの長期育苗は全国的にも例がないのでは。種イモによる苗と比べ、どれだけ収量に違いがあるかを調べたい」とする。

 苗床への種イモの伏せ込みや長期栽培している苗の植え付けは1月11~13日に実施。温泉熱のほか、武田鉄工所(帯広市)の小麦くずを使ったバイオマスバーナーを活用し、温度は日中35度、夜間は13~16度を保持している。

 「苗の生育は比較的順調」と同JAの青木健治特産物センター長。5月下旬ごろまで育て、6月上旬に畑に植える予定だ。光澤啓幸青果・センター担当部長は「年数を重ねて北海道での作り方を確立したい」と話している。(松村智裕)

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