根室線普通列車が新型車両に JR北海道3月のダイヤ改正
JR北海道は3月12日のダイヤ改正で、根室線(新得-釧路間)全54本の車両を、現在の「キハ40系気動車」(定員96人)から新型の「H100形電気式気動車」(定員99人)に入れ替える。全自動冷暖房システムの導入や、低床化によるホームとの段差縮小などで快適性が向上するほか、動力性能が良くなるため、所要時間も短縮される。
キハ40系は国鉄時代の1977年2月に北海道に投入され、約45年にわたり道内各地で運行されている。車両の老朽化が進んできたため、同社では2020年からH100形への置き換えを順次行っている。函館・宗谷・石北・室蘭本線ですでに導入している。
H100形は従来の気動車(ディーゼルカー)と違い、エンジンで発電機を回して電気の力で走る。装置はほぼ電車と同じで、ディーゼルカー特有の複雑な駆動装置が少ないため、メンテナンスがしやすく、故障などのトラブルも発生しにくいという。
車内には、車いすの乗客も利用しやすい大型のバリアフリートイレを設けているほか、十勝管内を含む釧路地区の普通列車用車両では初となる冷房装置も完備。乗降ドアは押しボタン式の半自動開閉となるため、乗り降りの際は乗客自らがボタンを押してドアを開ける。
新型車両の導入によって所要時間は、新得-帯広間(現行平均63分)で7分、帯広-池田間(現行平均30分)で4分短縮される。最大で21分程度の短縮となる列車がある。
同社釧路支社は「設備も充実し、より快適にご利用いただける。根室線では初めてとなる、お客さま自身でボタンを押してドアを開閉する車両なので、気を付けてほしい」としている。(津田恭平)
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