沿道から声援に十勝の味覚も 寒空でも盛り上がるフードバレーとかちマラソン
2日に帯広市内で行われた十勝の一大イベント「フードバレーとかちマラソン2025」。自己記録の更新や完走を目指して寒空の下を走るランナーたちに、沿道から温かい拍手や声援が送られた。ランナーだけでなく、応援する人たちや食のイベントも大会を彩った。(児玉未知佳、高井翔太、許静)
手に寄せ書き「無理しないで」
沿道では多くの人が、雨の中、懸命に走る家族や仲間へ声援を送った。
帯広中央病院の3人の職員は、職場の仲間とその子どもを応援しようと、ゴール近くで寄せ書きが書かれたボードを手に「無理しないで頑張れ」と励ました。
前回も応援に駆け付けた事務の山田博美さん(50)は「ランナーに感謝され、それがうれしく続けている」と笑顔。看護師の大平日実子さん(62)と浅井美奈さん(54)は「元気がもらえた。私も頑張ろうと思えた」と、ランナーの姿を見て仕事への活力も得たようだった。
夫婦で完走「次はハーフ」
帯広市の保育士三好結さん(38)は2・5キロに初挑戦し、「事前練習してきたので、完走できてよかった。来年はもう一つ上のコースを走れたら」と話した。また、5キロに挑んだ夫宏幸さん(43)は「帯広のまちを思った以上に楽しめた。来年はハーフの出場を目指す」と夫婦そろって意欲を新たにした。
市内の西埜晃さん(53)はランニングウエアに使い捨てのレインコートを覆って5キロに出場。「雨で成果を出し切れなかった。それでも完走できてよかった」と振り返った。
最難関のハーフコースを学校の駅伝仲間とともに走った白樺学園高2年の伊藤蓮さん(16)は「意外ときつくなく、後半になるにつれて楽しくなってきた。給水などのところで応援者が多く、すごく力になった」と話した。
温かなグルメ「元気が出た」 ゴール地点で「食フェスタ」
ゴール地点の中央公園北側では、十勝の味覚を楽しめる「食フェスタ」も開かれた。今年はキッチンカーを含め34店舗が出店し、ラーメンや煮ツブ、ポテトなど多彩なメニューが提供された。午前10時ごろには、走り終えたランナーや応援の人たちが湯気の立つ料理を求めて列をつくった。家畜改良センター十勝牧場(音更)に勤務する熊倉功季さん(29)は、職場の同僚6人で2・5キロに出場。出来たてのケバブを味わい、「走った後に食べるのを楽しみにしていた。とても元気が出た」と話していた。
炭治郎も恐竜も 走って彩る 田中さん親子にパフォーマンス賞
衣装や演技を競うベストパフォーマンス賞を狙って多くのランナーが恐竜などユニークな仮装をして駆け抜けた。2・5キロの部で栄光に輝いたのは帯広市内の会社員田中志央里さん(39)と帯広啓北小2年の深琴さん(8)の親子だった。アニメ「鬼滅の刃」の炭治郎に扮(ふん)して走った。
赤いカラーコンタクトを入れ、メークで額のあざも再現した田中さんは「『炭治郎いるから頑張ろう』とほかの家族の励みにもなったようでやって良かった」と充実の表情を浮かべた。深琴さんは「疲れたけれど、賞を取れてうれしい」と元気に話した。
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