商工業被害19億円 十勝、総額491億円に
振興局まとめ
十勝総合振興局は16日、8月に上陸、接近した4つの台風による管内の被害額を発表した。道管理の河川や農作物、農地、商工業などを合わせ、現時点で約491億円の被害を推計している。
台風7、11、9、10号による被害を、同局各課が関係機関に聞き取りしてまとめた。国道など国や市町村が管理する道路や橋、JRの線路被害などは含まれていない。
農業関係では、農作物と農業施設を合わせた管内の被害額は83・6億円に達し、全道の179億円の半分を占めた。また河川の氾濫による農地の土砂堆積や耕土の流失などの被害36・6億円を加えると計120億円規模になった。
林業では強風で風倒木や河川増水で地滑りなどが発生し、被害額は7億円余りとなった。水産業はサケの増殖施設が壊れ、漁港周辺の流木漂着などで5380万円に上った。
商工業関係では、芽室や清水、新得、幕別などで工場や店舗、事務所が水没し、被害額は商業で8453万円、工業で約18億円に達するとみている。道が管理する河川や道路、橋などは、河川の約237億円を筆頭に、合わせて344億7300万円の被害が見込まれる。いずれも16日発表分で、今後の調査で増える可能性がある。
同局の梶田敏博局長は「インフラの復旧を早めたい。住民の生活、まちのにぎわいが早く戻ることを願い、振興局も復旧、復興に向けて頑張りたい」と話した。(安田義教)