十勝勢がダブル受賞 フード・アクション・ニッポンアワード
【東京】地域の素材を使った優れた加工品を表彰する「フード・アクション・ニッポンアワード2016」(農林水産省主催)の最終審査会が19日、都内のリーガロイヤルホテル東京で開かれ、十勝シティデザイン(帯広)の「旅のはじまりのビール」と、十勝清水コスモスファーム(清水)の「ブラウンスイス牛コンビーフ」が、ダブル受賞した。国内の流通、外食、通販企業10社による指名選考方式で受賞品が決まり、今後の販路拡大が期待されている。
国内農林水産物の消費拡大につながる優良品に「お墨付き」を与える制度として毎年実施している。8回目の今年は全国から1008品の応募があり、道産品5品を含む上位100品に絞り込まれた。この日の最終審査会ではイトーヨーカ堂やアマゾンジャパンなど10社の代表者の審査員10人が審査員を務め、プレゼンの後、「究極の逸品」をテーマに1人1品ずつ選考した。
「旅のはじまりのビール」は外食チェーンなどを手掛けるフォーシーズの淺野秀則代表取締役会長兼CEO、「ブラウンスイス牛コンビーフ」は高級スーパー紀ノ國屋の桑原健社長がそれぞれ選んだ。受賞品は選定企業を通じて販売され、知名度と流通販路を持つ企業の支援の下、認知と販路拡大の機会を得る。
「旅の-」は十勝産大麦を100%使用したクラフトビールで、十勝産素材のこだわりと食事の内容を選ばない味が評価された。十勝シティデザインが運営するホテルヌプカの坂口琴美総支配人は「十勝産の品質の良さが伝わった。十勝の人に長く飲んでもらえるビールに育てたい」と話した。
十勝清水コスモスファームは台風10号の影響で、牧場内の橋の崩落などに見舞われた。希少なブラウンスイス牛を活用した商品作りと味が評価を受け、安藤智孝常務は「受賞は牛に関わる人たちのおかげ。今年は十勝にとって大変な年なので、明るいニュースになれば」と笑顔を見せた。
(原山知寿子)
◆フード・アクション・ニッポンアワード2016について
・フード・アクション・ニッポンアワード2016-公式ホームページ