救援復旧に力 JA全中奥野会長が会見で
【東京】JA全中の奥野長衛会長は8日に都内で開いた定例会見で、一連の台風による北海道の農業被害の大きさを懸念し、全中としても復旧、復興に当たる考えを強調した。また、被害状況が、自民党農林水産業骨太方針策定プロジェクトチーム(PT)の議論内容に影響する可能性を示唆した。
奥野会長は「北海道、東北では農産物被害の詳細がまだつかめていない。表土が流れたとの報道もあり、畑に戻すのに相当な時間がかかると大変心配している」と述べた。「ホクレン中心に現地対策しているが、全中、全国連挙げて救援、復旧、復興に力を入れたい」と強調した。
自民党PT(委員長・小泉進次郎農林水産部会長)が11月末までに取りまとめる予定の方針を「北海道は日本の食料の大生産基地であり、被害状況が分かり次第、議論にも出てくるのではないか」と指摘した。5日の小泉氏らとの会談を踏まえ、「日本の農業を盛んに、強くしようという方向性で一致しており、個々の議論を進める」とした。
(原山知寿子)