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札幌の不動産会社が取得へ 旧ヨーカドービル

アルファコートが取得方針を固めた旧イトーヨーカドービル

 不動産賃貸業等の道内大手アルファコート(札幌)は、帯広市西3南9の旧イトーヨーカドービルを、同ビル所有者のリオ・ホールディングスグループ(東京)から取得する方針を固めた。関係者によると、アルファ社は同ビルを取り壊し、周辺施設との一体再開発を視野に利活用策を検討しているとされ、30日にも取得を正式決定する見通し。

 帯広中心市街地活性化の最大の懸案事項とされた同ビル問題が、再開発の方向に前進するか、注目される。

 アルファ社は2004年設立。不動産賃貸、分譲、流動化など不動産企画総合開発を手がけ、収入高は約18億円(2015年5月期)と道内業界で上位企業となっている。

 中心市街地再開発事業でも実績があり、今年は釧路市北大通再開発に、帯広市内の建設業宮坂建設工業などと着手している。

 旧イトーヨーカドービルは14年8月に競売にかけられ、リオ社のグループ企業エーエス(東京)が1億3550万円で落札した。

 物件取得後リオ社では、建物を取り壊しての再開発と、既存施設を生かしたままでの利活用策の両方を検討してきたが、いずれの方法も断念。東京都内の不動産投資会社を通じ、売却交渉を進めてきた。

 同ビルは1975年築。鉄筋鉄骨コンクリート造の地下1階地上8階建てで、延べ床面積約2万7908平方メートル、土地面積は約4429平方メートル。

 イトーヨーカドー帯広店が市内稲田に移転した98年以降、空きビルとなっている。これまで利活用策が模索されてきたが、抵当権など複雑な権利関係もあってとん挫。帯広中心市街地活性化の最大の懸案事項とされている。
(長田純一、池谷智仁)

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