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自販機に日替わりメッセージ、話題に 更別

太田さんが毎日手作りして自動販売機に貼っているメッセージ。一息付ける場所として評判を呼んでいる

 【更別】村本通り商店街のホームセンター「ビックリッキー更別店」(ヤマジョウ経営、村南1線91)駐車場に設置した自動販売機に、店舗部長の太田清子さん(62)が日替わりの手書きメッセージを掲示して評判を呼んでいる。「アナタの欠点 それが良いところヨ!!ドンマイ ドンマイ」。飲料水を買い求めに来た客が微笑むような温かい言葉を見ることができ、癒やしスポットとしてファンを増やし続けている。

 メッセージを描くようになったのは約1年前から。顔を合わせて会話ができない自動販売機利用客に「ちょっとした感謝の気持ちやエールを伝えることができたら」という思いがきっかけだった。毎朝開店前に机へ座り、その瞬間の心境や天気などから思い浮かんだ言葉を筆ペンで日々はがきに記し、ファイルへ入れて2台の自動販売機に貼って掲示している。

 「心はのんびりのんびりも大切!!」「思いっきりネ!!」「雨の日は気をつけて」…。書く作業はいつの間にか日課に変わり、300枚以上を優に超えた言葉は「悩みを抱えながら自らを励まそうと思って描いた」というものなど等身大の作品が並ぶ。

 従業員や家族の悩みを聞いた翌日には「心配させないで」。体調が悪そうな来店客を見たら「風邪引いたの」…。絵手紙などの経験はないものの、短い中にも人に寄り添うような優しい人柄が表れたメッセージは徐々に評判を呼び、自動販売機を目当てにした客も訪れるようになった。

 村内で農業を営む早坂靖代さん(32)は「子供の送迎でバタバタしているときなど、自分を気遣ってくれている言葉をもらっているようでとってもうれしい」と感じて惹き付けられるファンの一人だ。

 最近は、朝掲示が遅れると声を掛けられるようにもなった。「メッセージから生まれる交流がうれしい。喜んでもらっていることが自分の励みに頑張っている」と話す。太田さんは「小さなきっかけから、少しでもまちに活気が生まれ、笑顔の輪が広がれば」と願い、きょうも筆ペンを握る。(小寺泰介)

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