管内「大雪特需」経済にも降雪影響 雪かき用スコップ売れ行き大幅増
記録的なドカ雪となった十勝管内では、「大雪特需」が起きている。帯広市内のホームセンターでは雪かき用スコップなどが飛ぶように売れ、在庫切れとなっている商品も多い。また、暖房機器の修理業者には、積雪による機器トラブルの問い合わせが相次ぎ、今後は路面状況の悪化に伴い自動車修理のニーズの高まりも予想される。(山田夏航、児玉未知佳)
「いつも雪が降ったときは自分一人で除雪しているけど、さすがに今回の雪は厳しいから奥さんと一緒にやろうかなと」。幕別町内の会社経営者峯田伸哉さん(50)は5日、ジョイフルエーケー帯広店(帯広市、千田秀行店長)で新しいスコップを品定めしていた。
8割完売の店も
同店では3日から雪かき用スコップの販売が伸び、4日に臨時休業したものの、5日夕時点で50種類そろえていたスコップの8割以上が完売。残り7種類のみとなった。同店は「今回の大雪まで雪が全然なかったこともあり、今年は正直売れ行きが良くなかった。これから状況を見て在庫補充の判断を行うが、取り寄せができるものもあるので、気軽に問い合わせしていただければ」とする。
暖房機器の修理などを手掛ける「修理屋帯広店石澤電機サービス」(帯広市、石澤栄一代表)には、4、5の両日でストーブ・ボイラー関連の問い合わせが7件入った。大雪の影響を受けやすいのは給排気筒のついた「FF暖房機」。給排気筒が雪に埋まることで不完全燃焼を起こし、使用できなくなるトラブルが起きているという。
石澤代表は「一度除雪をしても、落雪で給排気筒が埋まる場合も考えられるため、ここ2、3日は注意が必要。問い合わせも増えてきそう」と話している。
また、自動車修理などの「メカネット道東」(帯広市、金尾元治代表)には、現時点で大雪による車の故障などの問い合わせは入っていないものの、同社は「多くの人がまだ車を動かしていない状態なので、道路の除雪作業が落ち着き、車が出始めてから問題が出てくるかも」と予測。「路面状況が悪い中運転することになるので、氷や硬い雪がぶつかってバンパーが割れたりするなどの故障が考えられる」としている。