IST帯広支社が完成 「ゼロ」生産補完 10月から稼働
大樹町のロケット開発企業インターステラテクノロジズ(IST、稲川貴大社長)が建設を進めていた帯広支社(帯広市大通南33)の建物が、5日までに完成した。10月から正式に稼働する。次期ロケット「ZERO(ゼロ)」の開発に向けて、本社(大樹町)の生産機能を補完する。
ISTの支社としては東京、福島に続き3カ所目。拠点施設では、室蘭技術研究所(室蘭工大内)や浦安工場(千葉県)を含めて7カ所目になる。
帯広支社は鉄骨造・2階建て、延べ床面積は2397・52平方メートル、敷地面積は4176・48平方メートル。旧物流倉庫跡を借り受けて改装した。設計・施工は萩原建設工業(帯広市)が担当、1月に着工し、5月末で完成した。
1階は製造拠点で、エンジンや機体の組み立て、保管に活用。2階は50人規模のオフィスで、手狭になった本社の事務スペースを補い、人材採用を強化する。
同社は「ゼロの初号機の打ち上げに向けて、各コンポーネントの製造・試験が本格化しており、拠点拡大を通じて生産体制の強化を図る」としている。(能勢雄太郎)