更別のフードロス削減プロジェクト 幅広い世代の協力で今年も始動
【更別】廃棄野菜を活用して村の特産品を生み出す「更別フードロス削減プロジェクト」に、今年も村職員や農家、村内企業が協力して取り組んでいる。野菜の収穫には、高齢者や就労継続支援事業所の通所者、職員など幅広い世代や立場の人が協力し、新たな担い手の創出にもつながっている。
プロジェクトは2023年夏にスタート。24年には割れや傷で規格外となり出荷できないニンジンやカボチャを活用し、肉の十勝(大友将義代表)と共にドッグフードを開発した。村内のカフェ「e-tonne(エトネ)」では廃棄野菜を使ったメニューを提供し、村内消費も促進した。
今年も村産業課の知本真也係長が声を掛け、プロジェクトが始動。8月末には有金農場(有金孝志代表)に村職員、高齢者住宅シルバーハウジング入居者、村内の就労継続支援B型事業所「すてきさん」の通所者など14人が集まり、スイートコーンの収穫作業に当たった。機械で収穫し切れず畑に残ったもの以外に、有金代表の厚意で一畝分を手もぎで収穫した。
すてきさんを運営する一般社団法人めぶきの森の梶幸子理事は「(参加した通所者は)年齢層が違う方とのコミュニケーションの中で自分の役割を見つけることができ、よい学びになった」と話していた。収穫したスイートコーンは村内の事業所などで活用され、スイーツの開発などを構想している。知本係長は「地域の潜在的な力で楽しく作業し、さらなる特産品開発にもつなげていけたら」と今後の展望を語った。(近藤周)
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