十勝毎日新聞 電子版

Tokachi Mainichi News Web

植え付けや収穫無人で キャベツ栽培の自動化研究成果を報告 JA鹿追町など

運転手なしで動くスプレーヤ(防除機)

 【鹿追】東京大学とヤンマーアグリ(岡山市)、帯広畜産大学、オサダ農機(富良野市)、JA鹿追町で構成する「キャベツ栽培自動コンソーシアム」は9月27日、2022年度から3カ年で進めてきた研究開発の成果報告会を鹿追町内で開いた。キャベツ畑の耕起から畝立て、定植、除草・防除、収穫までを自動化する取り組み。約4・5ヘクタールに及ぶ試験農地の実演会では、無人運転のロボットトラクターを用いた耕起や薬液散布作業を公開した。(佐藤匡聡)

 農研機構の支援事業「戦略的スマート農業技術等の開発・改良」で実施した研究。JA鹿追町がフィールドを提供し、農事組合法人の笹川北斗農場などで3年間進めた。

 実演会では畑を6区画に分け、ロボットトラクター2台でロータリー(爪を使った浅い掘り起こし)とプラウ(スキを使った深い掘り起こし)の同時作業を公開。レーザー照射やAI画像処理などの技術を使った定植や防除、収穫の自動運転も行った。

 帯広畜産大の佐藤禎稔名誉教授は「デントコーンや大豆の種まき、ジャガイモの植え付けなど、自動化の研究は良いところまで来ている」と話す。

 ただ、販売には時間を要するという。ヤンマーアグリの村山昌章先行技術グループリーダーは「鹿追だけでなく、全国で適用できることが条件。キャベツは品種が多く、地域によって土や作付面積に違いもあるため、それぞれの対応を進めていかなければならない」と説明する。

 現場側の待ち望む声は大きい。JA鹿追町の今田伸二さんは「さおは長くなると揺れやすく、防除効果にむらが出やすい。高さを超音波センサーでコントロールできるスプレーヤ(防除機)は早く実用化してほしい」と話していた。

植え付けや収穫無人で キャベツ栽培の自動化研究成果を報告 JA鹿追町など

関連動画

  • 植え付けや収穫無人で キャベツ栽培の自動化研究成果を報告 JA鹿追町など

関連写真

  • 無人で動くキャベツ収穫機

    無人で動くキャベツ収穫機

  • ロボットトラクターによるプラウ(耕起)作業の様子

    ロボットトラクターによるプラウ(耕起)作業の様子

  • 耕起や定植などの無人機がそろい踏みした

    耕起や定植などの無人機がそろい踏みした

  • 無人で動くキャベツ収穫機

    無人で動くキャベツ収穫機

  • 運転手なしで動くキャベツ収穫機

    運転手なしで動くキャベツ収穫機

更新情報

清水町が公式LINE開設 11月30日までスタンプラリー企画も

紙面イメージ

紙面イメージ

10.1(火)の紙面

ダウンロード一括(129MB) WEBビューア新機能・操作性UP

日別記事一覧

前の月 2024年10月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

十勝の市町村

Facebookページ

記事アクセスランキング

  • 昨日
  • 週間
  • 月間

十勝毎日新聞電子版HOME