六花亭札幌本店5日にオープン ホールや茶室併設で文化発信
【札幌】六花亭製菓(本社帯広、小田豊社長)の札幌本店(中央区北4西6)が5日にオープンする。喫茶室で同社の代表商品「大平原」の焼きたてを提供する他、本格的なコンサートホールや茶室を備えるなど、文化発信拠点の役割も担う。JR札幌駅前に立地し、札幌の新たなスポットとして注目されそうだ。
敷地面積956平方メートル、10階建てで、同社店舗と喫茶室の他、テナントで楽器・楽譜販売などのヤマハミュージックリテイリングのショールーム、レストラン、すし店が入る。5階の「ギャラリー柏」には同社の包装紙を手掛ける画家坂本直行氏の作品や同社歴代の包装資材を展示する。
喫茶室はできたてにこだわり、「窯出し大平原」を同店限定で提供し、帯広市内の直営店のみの販売だった「サクサクパイ」も札幌市内で初めて取り扱う。テイクアウト売り場も設けた。初日の5日には、札幌本店オープンを記念した焼き菓子の新商品「ひろびろ」も同社全館で新発売する。
6~8階の「ふきのとうホール」(221席)は音楽監督に岡山潔氏(東京芸術大名誉教授)を迎え、クラシック音楽の演奏会を開催する。オープンを記念して1カ月間開催する全25公演のチケットは完売した。10階にも100人収容の「きたこぶしホール」を備え、両ホールとも一般貸し出しに応じる。総工費は約25億円。
3日に報道陣や関係者向けの内覧会が開かれ、小田社長は、来年が創業者で父の小田豊四郎氏の生誕100年と坂本氏の生誕110年に当たるとし、「随所に2人へのオマージュ(尊敬)を込めた。他の六花亭にはない、ライバルとして社内競争が進むような新たなコンセプトの店にしたい」と述べた。(原山知寿子)
◆六花亭製菓について
・六花亭製菓-ホームページ