30回目のロケット、飛んだ! 東海大の学生自作、大樹で3年連続成功
【大樹】東海大学の学生が自作したハイブリッドロケットの打ち上げ実験が8日、大樹町美成地区で行われ、同日午前11時59分、ロケットは北東方向に空高く舞い上がり、打ち上げは成功した。大樹町内での打ち上げ成功は3年連続。
同大キャンパスライフセンターのロケットプロジェクト(神奈川県平塚市の湘南キャンパス、TSRP)の取り組みで、大樹での打ち上げ実験は通算30回目。今回は、「数年後の超音速下での打ち上げ実験を見据え、確実な打ち上げと機体の回収を目指す」ことを目的に、学生20人が来町。準備を進めていた。
ロケット(60号機)は全長1・9メートル、直径約15・4センチ、乾燥重量11キロ。燃料は固形のワックス燃料、酸化剤に亜酸化窒素を利用するハイブリッドロケットエンジンを搭載。構造材にガラス繊維強化プラスチックチューブを主体としたモジュール構造とした。
30回目のロケット、飛んだ! 東海大の学生自作、大樹で3年連続成功
打ち上げは当初、7日に予定していたが、機体トラブルで延期されていた。再調整して臨んだ8日は、カウントダウンに合わせてロケットが勢いよく飛び立ち、パラシュートでの着陸にも成功した。
今回は、下級生が主体となって、機体の製作やプロジェクトの運用を行うなど、TSRPを支える次世代人材の育成にも努めた。学生責任者の小倉丈さん(20)=同大工学部航空宇宙学科=は「メンバー一丸となって開発したロケットが打ち上がってとてもうれしい。来年以降も続けていきたい」と笑顔をみせた。
一連の様子は動画共有サイトYouTube(ユーチューブ)でも生中継された。(松岡秀宜)