JAXA職員が啓北小でオンライン授業 惑星探査を解説
帯広啓北小学校(西田健一校長)で16日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)上席研究員の中澤暁さんがオンラインで理科の授業を行った。「太陽系と日本の惑星探査」をテーマに、児童に宇宙の魅力を伝えた。
4年1組担任の齊藤真美教諭と親交のあるNECスペーステクノロジー(東京)勤務の島田貴さん=帯広市出身=が、中澤さんと月周回衛星「かぐや」の開発に携わっていた縁で実現した。この日は島田さんも来帯し、校内で4年生の児童52人とともに耳を傾けた。
中澤さんは月や水星、小惑星の特徴について説明。これからの惑星探査について「国際的に月、火星を目指している」とし、JAXAなどが9月に打ち上げた小型月着陸実証機「SLIM(スリム)」が来年1~2月に着陸予定であると紹介し「成功すれば日本初。ぜひ見守っていて」と語った。
授業の終わりには「惑星探査はすごく時間がかかる。今打ち上げた物が、皆さんが大人になるときにようやく使えるようになっているかもしれない。興味があったらぜひ一緒にやりましょう」と呼び掛けた。
児童たちは「太陽は酸素が無いのに何で燃えているのですか」「地球は本当に球体なんですか」などと次々に質問。中澤さんは「火が燃えている状態とは違って、核融合という反応をしている」「完璧な球体ではない」と丁寧に応じていた。
谷口麻莉愛さんは「火星の温度のことや、宇宙についてもっと知ることができてうれしかった」と話していた。(澤村真理子)