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「やきとり大学」秘伝の味、孫2人で復活 21年ぶりの開店へ

炭火で焼き鳥を焼く武田さん(右)と天満さん(須貝拓也撮影)

 2002年に帯広市民に惜しまれながら閉店した「やきとり大学」が、20日に市内中心部に復活する。かつての店主夫妻の孫2人が秘伝のたれのレシピを受け継ぎ、地元で長年親しまれた味を再現する。(藤家秀一)

 21年ぶりにやきとり大学を開店するのは、先代店主の孫に当たる武田紗弥さん(31)と天満建太朗さん(32)。ともに飲食業の経験があり、一緒に祖父母の店を復活させようと意気投合した。秘伝のたれに加え、店のトレードマークだった「ひげの学長」のイラストも引き継いだ。

 やきとり大学のルーツは戦後間もない1948年、2人の曽祖父母の宮崎作松さん、フミさん夫妻が市内西2南8で始めた焼き鳥屋台だ。何度かの移転を経て70年に一度閉店したが、2年後に息子で先代店主だった宮崎隆弘さん(故人)、紀子さん(83)夫妻がやきとり大学(西3南10)として継承した。秘伝のたれにくぐらせた炭火焼きの焼き鳥が評判の繁盛店だったが、99年に隆弘さんが亡くなり、2002年に紀子さんが店を畳んだ。

 紀子さんが金庫にしまっていたという秘伝のたれのレシピは、創業者夫妻が焼き鳥屋台開店時に市内の百貨店「藤丸」の食堂コックに習ったものだと伝わる。しょうゆをベースに調合した絶妙の甘辛さが特徴で、ドロっとしているために肉によくなじむ。

 新しい店は、小さい時から気心の知れたいとこ同士が共同で営む。焼き鳥を中心に、先代の店の看板料理だった納豆チャーハンや武田さんが得意な大皿のおばんざいも並ぶ予定だ。

 高校卒業時から店の復活が頭にあったという武田さんは「亡くなったおじいちゃんもすごく喜んでくれていると思う。開店が楽しみ」と笑顔を見せる。天満さんは「身内でやる安心感はあるけど、秘伝のたれで復活するのでしっかりやっていきたい」と気持ちを引き締めている。

 新しいやきとり大学は、東1条通に面した帯広市東1南12ノ8(電話0155・65・0878)。焼き鳥はテークアウトもでき、営業時間は午後4時~同10時。日曜定休。

関連写真

  • 焼き上げた焼き鳥を手にする武田紗弥さん(左)と天満健太朗さん(須貝拓也撮影)

    焼き上げた焼き鳥を手にする武田紗弥さん(左)と天満健太朗さん(須貝拓也撮影)

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