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北の屋台7期、31日で終了 プチ・プレジールは18年の営業に幕

「お客さんには感謝しかない」と話すプチ・プレジールの阿部誠さん(右)と郁子さん

 北の起業広場協同組合(帯広市、杉山輝子理事長)が運営する「北の屋台」(市西1南10)の第7期の営業が31日に終了する。今期で卒業するのは3店。うち、阿部誠さん、郁子さん夫妻(いずれも67歳)が経営するワインとチーズの店「プチ・プレジール」は、年齢を理由に、6期18年の営業に幕を下ろす。(吉原慧)

 北の屋台(20店)は2001年のオープン以来、1期3年で店舗を入れ替えている。阿部夫妻は2期目から出店し、現在屋台で営業する店の中では最古参。17年のミシュランガイドにビブグルマン(星は付かないが、手頃でおいしい料理の提供店)でも掲載された。

 誠さんは、元は内装工事・デザインが本業で、屋台を立ち上げたまちづくり団体のメンバーだった。屋台設立時は工事やデザインを手がけたが、関わる中で店主として出店したいと思うようになり、郁子さんを誘い、同店を開いた。

 営業しながら研さんを積み、10年には「日本ソムリエ協会認定ソムリエ」の資格を取得。ワインの味や香りへの造詣を深め、メニューもワインとの相性を探って改良を重ねた。ビブグルマン掲載について、「屋台でも味を認めてもらえた。屋台全体への貢献ができたことが何よりうれしかった」と振り返る。

 誠さんは閉店理由を「あと3年で70歳。屋台の厨房(ちゅうぼう)に立つのは体力的に難しい」と説明。閉店公表後は全国から常連が訪れ、31日の最終営業日まで予約が埋まっている。「一つのテーブルを囲んで常連もいちげんも観光客も、同じ話題で盛り上がれるのが魅力だった。コロナ禍でも顔を出してくれるなど、お客さんに支えられて営業できた」と感謝した。

 ほかの卒業する2店は「串あげ将」と「ふくろう」で、屋台での最終営業日はそれぞれ25日、31日。4月以降、串あげ将は蝶屋ビル(市西2南10)、ふくろうはいなり小路(市大通南8)で営業を行う。

4月21日から第8期の営業
 北の屋台は4月21日、第8期の営業をスタートさせる。それに伴い、同1日から全店休業し、一部店舗の入れ替え工事などを行う。

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