生き残った“幻のサクラマス” 期間限定で応援丼 帯広市場のふじ膳
帯広地方卸売市場(帯広市西21北1、高嶋昌宏社長)は、大樹漁協の若手漁業者らが試験養殖した“幻のサクラマス”を使った海鮮丼などを「大樹サクラマス応援セット」として、場内食堂・ふじ膳で22日から期間限定で提供する。
養殖サクラマスは2020年度から大樹町内の旭浜漁港で研究会の事業として取り組まれてきた。過去2年は途中で断念、最終年とした3年目の昨年は成長したものの、出荷直前にしけが直撃、2150匹の大半が死滅・傷物になった。同市場は、その生き残った中の約100匹を昨年末に譲り受けていた。
同セットは、ルイベ(冷凍保存)のサクラマスと大樹産イクラを使った海鮮丼とにぎり3貫、みそ汁付きで1800円。すしを担当する「大将」の工藤和生さんは「適度な脂と甘み。くさみもなく、サーモンが苦手な人も食べられる。ルイベなので(アニサキスなどの)心配もない」とする。
大樹の研究会は新年度も試験養殖の継続を決めている。同市場の太田茂夫取締役は「地域の挑戦を応援したい。4年目での成功に弾みが付くよう、まずはこの希少なサクラマスのおいしさを消費者に伝えたい」と話している。
営業時間は午前6時~同9時、午前10時~午後2時。(佐藤いづみ)