コンテナ型サウナ施設、4月オープン 住計画FURUTAが新規参入
帯広市内で木造住宅建築などを手掛ける工務店の「住計画FURUTA」(西19南2、古田義貴社長)は、大型サウナ施設「5737コンナサウナ」を4月下旬、西17南6にオープンする。コンテナ型サウナ12棟を建設。建築費の高騰や人口減少による建築需要の減少を見据え、「サウナ経営やサウナ建築」という他分野への進出を図る。
約4400平方メートルの敷地内にサウナ棟を建設。1棟約13平方メートルで定員は4~10人前後。男女共用6棟、女性専用2棟、貸し切り用4棟の3種類を設置する。全棟で30人ほどの定員となる見込みで、利用者は水着を着用。サウナは高温に熱した石に水を掛けて蒸気を発生させる「ロウリュ」に対応し、湧き水を利用した水風呂なども設置する。総工費は約1億円の見通しで、工費など事業費の一部をクラウドファンディングで募集する。
大型サウナ施設の建設は、昨今のウッドショックや円安による建築費の高騰、人口減少に伴う住宅需要の先細りという苦境を打開しようと考えた。コロナ後の社会を見据えた事業転換の促進を図る経済産業省の「事業再構築補助金」4000万円を活用する。
同社では今後、家庭用小型サウナの製造・販売などへの参入を目指す。また、本業の住宅建築の際に生まれる木材の端材をサウナ棟内でまきとして活用するなど、環境への配慮や経営的なメリットもある。
加えて、災害対応にサウナを活用することも検討。試作品のサウナを製作し、コンテナ型のサウナを通常時は備蓄庫として、災害時は暖房棟として活用する可能性を探っている。古田社長は「消防法や建築基準法など課題もあるが、災害時に暖を取る方法として、木を燃やすだけのサウナは、仕組みが簡単で利用しやすい」とする。
また、家庭用の小型サウナの普及や空き家にサウナを設置し、移住者を呼び込むなどの構想を模索中という。古田社長は「十勝のサウナには強い魅力がある。市や十勝サウナ協議会などさまざまな機関と協力して、サウナを普及させたい」と話した。
利用料金は1人3000円、地域住民は2000円以下の予定。クラウドファンディングの詳細は後日、同社ホームページなどで示される。サウナの注文も受け付けている。問い合わせは同社(0155・35・5181)へ。(吉原慧)
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