エゾバイツブの資源保護へ卵塊放流 広尾漁協
【広尾】広尾漁協エゾバイツブ篭(かご)漁業部会(関下啓史郎部会長)は22日、広尾町内の十勝港沖合にエゾバイツブの卵塊(受精卵)約400キロを放流した。資源の維持・増殖が目的。
卵塊の放流は2009年から継続。海中から採取した卵塊を音調津地区の漁協施設で保存し、十勝港の沖合5キロの資源保護区に放流している。これまでの放流量は約3400キロ。
この日は、同部会のメンバー8人が午前8時すぎから作業を開始。九つの網に入れた卵塊を漁船に積み込んで、沖合に向けて出港した。
今回放流したのは約400キロ、7000万粒。赤潮の影響で放流数は昨年(1億2000万粒)を下回った。4、5年後に5センチ程度に成長する。
関下部会長は「活動は14年目に入り、波はあるが、毎年一定の量は採れるようになった。“育て上げる”という意識で(エゾバイツブ漁を)若い世代に受け継いでいきたい」と話している。(能勢雄太郎)