十勝でも定着 一大商機に 年末への号砲「ブラックフライデー」
当日前に完売商品も 管内小売店セール開催
26日は、米国発祥のビッグセール「ブラックフライデー」。年末商戦が本格的に始まる感謝祭(11月第4木曜)翌日の金曜で、国内でも浸透し始めている。帯広市内の大型店や小売店でもコロナ禍で落ち込んだ消費拡大を狙い、1週間ほど前から大幅な値下げを実施。当日を前に完売商品も出るなど、店舗に勢いをつけている。
イオン帯広店では19日から10日間のセールを開催中。黒にちなんで価格を96円や960円に設定した商品や半額商品が目玉。ここ数日で一段と冷え込んだこともあり、防寒着や寝具の売れ行きが好調で、半額にした羽毛掛け布団は初日に完売。セール全体の売り上げは「昨年比で2桁以上伸びている」(同店)という。
26日には2000円以上購入した人に限定のエコバッグをプレゼントする企画も行う。2016年からセールを行っているが、「年々浸透し、26日以前のセールも期待されている。コロナが落ち着き、客の購買意欲は高まっている」とみる。
イトーヨーカドー帯広店は17日からスタート。売り場の混雑を避けるため、セールの期間は昨年より8日長い14日間で、対象商品も約2倍の128種類に増やした。衣料品と食品が中心で、先行して10月下旬からネットスーパーなどで予約も受け付けた。11月27、28の両日はランジェリーブランドの下着3割引きを実施。「普段なかなか手が届かない商品を安く手に入れてもらいたい」(同店)と話す。
シュープラザフレスポ帯広稲田店は、19日から30日まで冬靴を中心に最大半額で販売。「全国の店舗でお盆やゴールデンウイークの時期より力を入れているセール」(同店)とし、折り込みチラシやテレビCMでPR。昨年より外出自粛モードが弱まり、売り上げも好調という。
トイザらス帯広音更店では、19日から25日までおもちゃのセールを実施。初日の開店前には40人ほどが列をつくり、総額1万2000円以上の品を3499円で販売した福袋は即完売。巣ごもり需要で家庭用バスケットゴールや体操マットなども人気だ。最大8割引きで、セール対象の約60種類のうち半数が完売し、「クリスマスに向けて客数は増えてきた」(同店)と手応えを口にする。
ネット通販の利用が広がる中、Amazonでは26日から12月2日まで大規模セールを実施。数量限定タイムセールなども行い、衣料品、美容グッズ、家電など数十万種類を特別価格で提供する。(大海雪乃)