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秋サケ初水揚げ 自主規制し2日遅れ 管内トップで大樹漁協

定置網から水揚げされる秋サケ(1日午後0時10分ごろ、塩原真撮影)

 【大樹】秋サケの定置網漁が1日に始まった。広尾、大樹、大津の管内3漁協が陸(おか)網を設置し、大樹漁港では同日昼、管内のトップを切って初水揚げされた。十勝沿岸を含む道東沖は8月30日に漁が解禁されたが、各漁協は人工ふ化放流事業の親魚を確保するため、初めて自主規制して漁の開始を2日遅らせた。漁期は11月20日まで。

 秋サケは海水温の上昇などを理由に2017年から不漁が続いている。加えて今年の来遊予測は、十勝を含む「えりも以東西部」が前年比86%の67万匹と厳しいデータが示されている。

 管内3漁協の定置網は例年と同様で計23カ統。広尾、大津は2日に水揚げ予定。岸から離れた沖網は3漁協とも3日に設置する。

 大樹漁協(神山久典組合長)は5カ統で、この日は午前4時ごろに漁船5隻が定置網を仕掛けた後、同11時半ごろに再出港。1時間ほどで港に戻ると、銀色に輝く魚体が次々と市場に運ばれた。

 大樹漁協の伊藤浩二専務理事は「漁の自主規制は将来を考えるとやむを得ない。秋サケ漁は多くの漁業者が関わっているので、できるだけ多く捕れれば」と話していた。(松村智裕)

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