キャンセル6000泊 新型肺炎で十勝管内宿泊施設
十勝総合振興局は7日、新型コロナウイルス関連肺炎の集団発生に伴う、管内宿泊施設の影響調査の結果を公表した。対象施設のうち、外国人観光客など1~3月のキャンセル泊数は5987泊(延べ数)で、キャンセル金額は6947万円に上る。
1月末~6日までの期間、中国人宿泊の多い6市町(帯広、音更、上士幌、鹿追、新得、幕別)の旅館・ホテル21施設に、市町を通じて聞き取りで集計した。
国籍は示しておらず、キャンセル要因についても不明であることから、コロナウイルス以外の要因(少雪によるスキー客減少など)もある。
対象施設の前年同時期の宿泊延べ数は約50万8000泊で、同程度の宿泊があると考えた場合、キャンセル数の割合は1・2%程度。現時点で影響がないと答えた施設もあった半面、キャンセル延べ数が3桁に及ぶ施設も12、13カ所みられた。
影響調査はキャンセル金額を積み上げたもので、飲食店や土産店なども含めると、影響額はさらに大きくなると考えられる。
十勝総合振興局は今後、感染症対策の徹底に向けたホテル・旅館対象のセミナーを行うほか、地域住民の安全確保のため保健所を中心に各病院との連携を強化する。
三井真局長は「取り組みを通じて十勝は安心して宿泊できることを伝え、巻き返しを図りたい」としている。調査は今後も必要に応じて実施する方針。(中島佑斗)