伊能忠敬の全宿泊地をマップに 十勝も6カ所
【東京】日本地図を作った江戸時代の測量家伊能忠敬(1745~1818年)を調査する伊能忠敬研究会は、伊能が測量時に宿泊した全国約4200カ所をグーグルの地図サービス「グーグルマップ」上で紹介するサイトを開設し、26日に公開を始めた。地図上のポイントで伊能が訪れた年月日や出来事などを表示。十勝では往路・復路で広尾、豊頃、大樹の計6カ所が記載されている。
伊能は「大日本沿海輿地図」の作成に当たり、本隊・支隊が全国3736地点を測量し、延べ4518泊した。同研究会は2月、全28巻の測量日記に登場する地名や地元協力者などを網羅したデータベース(DB)を作成し、ホームページ「伊能忠敬e史料館」で公開している。
今回は地図上で宿泊地をポイント化し、到着年月日(和暦、西暦)や江戸を出発してからの日数、当時の地名、現在の自治体名を示した。DBから日記の記載内容も確認できる。
伊能隊は第1次測量で十勝入り。復路は寛政12年8月20日(1800年10月8日)に広尾を訪れ、マップでは「モンベツで中食」と記載されている。豊頃のポイントでは「ユウトウで中食」と表示される。同研究会は2018年の没後200年に向けた顕彰事業も予定しており、渡辺一郎名誉代表は「伊能の挑戦や偉業を感じ、全国各地を巡ってほしい」と話している。
来年2月からは、宿泊地を巡るスタンプラリー仕様のスマホアプリ「伊能でGO」を配信する予定。
(原山知寿子)