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共同研究でユニークパン 満寿屋商店と帯畜大

開発、商品化に携わった関係者。後列右が杉山社長、同左が井上副学長

 満寿屋商店(帯広、杉山雅則社長)は帯広畜産大学との共同研究で、冷やしても軟らかいパン生地を維持させた「ひんやりスイーツパン」と、パン耳の付加価値を高めるため、独自の製法で生地に練り込み、味わいを深めた食パン「むぎさら」の2種を開発した。アレンジ商品も含め、14日から順次販売する。

 11日に同大地域連携推進センターで、杉山社長や井上昇副学長ら関係者が記者発表した。

 ひんやり-は昨年、共同研究で開発し、現在特許申請中の「炊き種製法」(小麦粉と水をかゆ状に炊き、製パン時に添加)の技術を応用した。炊き種と麦芽糖の「マルトース」を加えることで、冷蔵によるデンプン質の老化を通常より抑制できるという。同大の山内宏昭教授は「通常のパン生地を冷蔵すると硬化し、ぱさつくことなどが課題だった。焼き色を抑えることもでき、見た目がスイーツのようなパンを実現した」と話す。

商品化された「ひんやりスイーツパン」(右)と「むぎさら」

 むぎさらは、ドイツの伝統製法「ロストブロート」(余ったパンの一部を加え、味わいが深まり、保湿力が増す)を活用。製造時にαアミラーゼなどの酵素と、ゲル状にしたパン耳を加えた。従来品に比べ、パンの膨らみや軟らかさ、甘みが高まる-との実験結果を示した。満寿屋商店の天方慎治製造管理部長は「パン製造にとって、パン耳の余剰はどこも課題。ロストブロードは全国的にも聞いたことがない。余剰食材の有効活用にもつながる」としている。

 両社の研究は2014年に第1弾が商品化されて以降、今回が第3弾。ひんやり-は「麦ポポ」の商品名でプレーン(54円)とブルーベーリー(162円)、カスタードクリーム入り(同)の3種類。14日に音更店で先行販売、プレーンは15日から全店で売る。むぎさらは一斤275円で、自家製キャロットラペなどを入れたサンド(298円)を14日から麦音で販売する。問い合わせは本社(0155・58・4690)へ。(佐藤いづみ)

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