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幕別の折笠さん、今年も震災被災地にジャガイモ送付

南相馬市に送るジャガイモの箱詰め作業に励む折笠さん(左)ら

 【幕別】町軍岡で農業を営む折笠健さん(45)は、2011年の東日本大震災発生以降、被災地・福島県南相馬市の仮設住宅に住む人たちに無償でジャガイモを送り続けている。今年も1000箱、2・5トン分を送付することにし、16日、友人らと共に箱詰め作業に励んだ。19日から現地で配布される予定だ。

 先祖が相馬市出身という折笠さんは開拓農家の四代目で、95ヘクタールの経営面積で小麦や大豆、ジャガイモなどを作っている。

 被災地へのジャガイモ送付は11年3月の震災発生直後、当時、大樹町に住んでいた旧相馬藩主子孫の相馬行胤(みちたね)さん(広島県在住)の依頼で400箱(1・2トン分)を送ったのが最初。翌年以降も相馬さんを仲介役に、自身の農場で取れたジャガイモを南相馬の仮設住宅で暮らす人たちに送り続けた。12年は2000箱、13年は1000箱を届けた。

 今年送るのは雪冷蔵で長期保存したジャガイモ(花標津)で、農薬が1回のみ、化学肥料の使用を押さえた特別栽培農産物。

 折笠さんは「豆トリックアート」のギネス世界記録を目指す十勝のプロジェクトの1人。送付先である南相馬市の相馬農業高校のメンバーらも同じく、シードアートでギネス樹立を目指していることを最近になって知り、「縁を感じる」と話す。16日、農場の倉庫内で行った箱詰め作業にも、十勝の同プロジェクトの仲間が手伝いに訪れた。

 今回も相馬さんの知人らボランティアの手で、同市鹿島地区の仮設住宅住民に配布する。受け入れ先の要望で、19、20日の地域イベントなどで特価販売し、売り上げ全額を仮設住宅のために役立てる計画という。

 折笠さんは「相馬さんの仲間のボランティアに支えられ、現地のニーズに合った形で続けてきたと自負している。アートでの縁も感じつつ、今後は物資だけでなく、人的交流につながればうれしい」と話している。(佐藤いづみ)

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