台風農業被害120億円 10号分は十勝に2/3集中
【札幌】8月の台風による農業被害額が12日にまとまった。全道でのジャガイモなどの作物被害総額は340億円に達した。十勝は農作物や農地・農業用施設被害で120億円に上り、家畜の水死や生乳廃棄などの被害を加えるとさらに膨らむ見込み。特に台風10号の被害は道内151億円のうち3分の2が十勝に集中し、地元農業に甚大な被害を与えたことが改めて浮き彫りになった。
道農政部によると、台風10号による十勝の農作物被害は8881ヘクタール、72億3500万円で、同台風の農作物の被害総額86億8300万円の大半を十勝が占めた。このほか、共同利用施設被害は5件7400万円、ほ場への土砂堆積や耕土流出による農地・農業用施設被害が270件31億4000万円の計104億4900万円。前の3つの台風の被害総額15億7600万円を加えると120億2500万円となる。
また、十勝管内は台風10号の家畜被害で牛15頭、豚1080頭、ブロイラー7万5000羽が水死するなどし、被害額は5900万円に達した。
生乳廃棄や農業用ハウス、畜舎や納屋の被害も多く、算出されれば被害総額はさらに膨らむとみられる。(道下恵次)