ビートに強風被害 苗飛び、葉に傷も
十勝管内で8日吹いた強風の影響で、ビートの苗に被害が出ている。畑に種を直接まく「直播(ちょくはん)」を中心に、土交じりの風に打たれて葉が傷んだり苗が飛ばされたりした。
ビート栽培は、ビニールハウス内で紙筒で育てた苗を畑に移植するのが主流だが、直播も省力化で増えており、2015年産では全体の約2割あった。4月中旬からまかれた種は、ちょうど芽が出始めたところで、強風で飛んだ土などが当たった。芽や葉の傷みは生育の遅れにつながり、病気にもかかりやすくなる。
十勝農業改良普及センターは「風害は調査中だが、管内のほぼ全域で出ている。特に直播は苗の傷みがひどく、まき直しが必要な畑もあるのでは」とする。移植の苗は補植で対応できる畑が多いとみられる。
芽室町北伏古の農家は「ひどい風にたたかれて移植の苗でも葉が傷んだ。うまく回復してくれるといいが」と心配そうに畑を眺めていた。農業関係では他にも、畑に張ったマルチやパオパオといった被覆資材が風で飛ばされる被害が出た。(安田義教)