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無事故無違反の社員にコメ支給 萩原建設でユニークな福利厚生

安全運転でコメを受け取った同社社員

 萩原建設工業(帯広市、萩原一利社長)は、無事故・無違反運転を実践する社員に対し、コメを支給するユニークな福利厚生を続けている。十勝管内の企業では珍しい取り組みで、特に近年のコメの不足や価格高騰などを受け、社員やその家族に好評だ。同社は「コメの支給を通じ、社員だけでなく家庭全体で安全運転を心掛けるきっかけになれば」としている。(廣田佳那)

 同社によると、当時社長だった故萩原一男氏が同社創立70周年の1987年に発案。同社では当時、事故や違反を起こす社員が多かったことから、「社員が安全運転をすることで安心安全な地域づくりにつながる」と考え、社員や家庭にとって必要性の高いコメの支給を開始した。

 対象者は同社を含む萩原グループ(全5社)の社員。自動車安全運転センターが発行する無事故・無違反証明書(SDカード)の継続年数に応じて、3年以上5年未満で5キロ、5年以上10年未満で10キロ、10年以上で20キロを支給する。

 土木部の大久保正博副部長(51)は社内で最長となる94年から30年連続で受け取り続ける。「毎年家族も楽しみにしている。価格が高騰しているこの時期にも、安全運転でコメがもらえるのはありがたい」と笑顔で話し、今年も20キロを受け取った。

 2024年度の対象者は198人、支給したコメの総重量は2680キロだった。対象者とコメの総重量はいずれも増加傾向にあり、特に対象者は24年度で全体の8割にまで広がっている。同社は「社員の安全運転に対する意識向上につながっている」とし、今後も継続していく考え。萩原社長は「一人一人が交通安全でルールを守り、3~5年後には全員がコメを受け取ってくれているとうれしい」と話していた。


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