「住みやすい」微減も8割キープ 30代は7割 帯広市まちづくりアンケート
帯広市は2022年度の「市民まちづくりアンケート」の集計結果をまとめた。帯広が「住みやすい」「どちらかといえば住みやすい」と回答した市民の割合は前年比1ポイント減の計81%で、2期ぶりに前年を下回った。米沢則寿市長が就任した2010年度以降で最も低くなったが、8割台をキープしており、市は「おおむね住みやすいという評価をもらっている」(企画課)としている。
年代や居住年数 上がるほど満足
アンケートは2005年度に始めた。住みやすいと答えた割合は米沢市政になる直前の09年度は70%台後半だったが、10年度に80%台に回復。14年度に過去最高の86・8%に達したが、その後は5年連続で減少し、昨年6期ぶりに増加に転じた。
今回、住みやすいと回答した割合は例年同様、年代や居住年数が上がるにつれて高くなる傾向が見られた。年代別では20代以下と50代、70代で8割を超えたが、30台は70・9%、40台は78・5%と低くなっている。同課は「雇用や子育て環境の整備など、若い世代向けの取り組みも行っていきたい」とする。
住み心地が悪い理由としては、全ての年代に共通して「交通の便が良くないから」が上位となっている。60代以下は「商業施設が充実していないから」、30、40代は「出産・子育て環境が充実していないから」が上位に位置した。
「住み続けたい」2.6ポイント低下も7割
帯広に住み続けたいと答えたのは71・8%で、前年から2・6ポイント低下した。住み続けたい理由は「気候が好きだから」「自然に恵まれているから」が上位を占めた。他の市町村に移りたいと回答した理由は、「まちに魅力が少ないから」「都市的な便利さが不足しているから」が多かった。
暮らしぶりの調査では、行政情報が分かりやすく知ることができていると答えた割合が61%で、前年度比11・4ポイント増加。ホームページの充実やラインの活用などに取り組んでおり、同課は「さまざまな媒体を通じた情報発信の強化が評価された」と分析している。
まちづくりのために有効に税金が使われていると回答した割合は前年度比1・9ポイント減の24・3%。有効に使われていると思わない理由は「どのように税金が使われているか分からない・分かりにくいと感じる」「自分の身近なところに、税金があまり使われていないと感じる」が多かった。
自由記述では、除雪や道路の損傷などに関する意見が多く寄せられた。
アンケートは4~5月に無作為に抽出した3000人に実施し、1567人(52・2%)から回答を得た。毎年春に実施しているが、第7期総合計画の策定時期に合わせ、19年度の調査を冬にずらしたため、20年度は実施していない。(津田恭平)