台風26号接近で十勝大荒れ 各地で降雪も
帯広で初雪観測
大型で強い台風26号の接近に伴い、北からの寒気が流れ込み、十勝管内は16日、各地で急激に気温が下がり、山沿いや平地で降雪に見舞われるなど大荒れの天候になった。積雪量は同日午前11時現在、中札内村上札内で8センチに達し、帯広では観測史上4番目に早い初雪を観測した。道路の通行止めや鉄路・空路の運休・欠航が相次ぎ、交通機関にも影響が出た。台風は午後にも温帯低気圧に変わる見通しだが、管内では明け方にかけて風雨のピークを迎える見通し。
台風26号は同日午前11時現在、宮城県南東沖150キロの海上を北北東に進み、中心気圧960ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。同日午後3時ごろにも岩手県沖で温帯低気圧に変わる見通し。
同測候所によると、15日午後11時からの降り始めからの総降水量は16日午前11時現在、広尾で40・5ミリ、更別と新得で32ミリなど。台風接近とともに気温も急激に下がり、中札内村上札内と更別で0度、新得と鹿追で0・1度など。帯広も平年を1・6度下回る3・1度と冷え込んだ。
山沿いや平地でも雨が雪に変わり、上札内と帯広泉(とかち帯広空港)、上士幌町ぬかびら源泉郷でも1センチの積雪、帯広では平年(11月7日)より22日早く初雪を観測した。
この影響で国道274号日勝峠など山間部の路線で積雪や路面凍結のため通行止めが相次ぎ、道東道と帯広広尾自動車道の一部区間ではチェーン装着規制も。ネクスコ東日本は道東道占冠インターチェンジ(IC)-十勝清水IC間で今季初めて除雪車も出動させた。
管内は16日夕方から夜にかけて雨風のピークを迎える見通しで、総降水量は十勝南部や海岸部の多いところで150ミリに達する見込み。海上では17日夜まで波の高さが8メートル前後に達するとみられる。同測候所は「低地の浸水や山沿いでの土砂災害、降雪による交通障害に警戒を」と呼び掛けている。(杉原尚勝)