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ロケット打ち上げ6月以降の可能性も ISTの稲川社長

記者会見する(左から)稲川社長と堀江氏(30日午前6時ごろ、新井拓海撮影)

 【大樹】インターステラテクノロジズ(IST、大樹、稲川貴大社長)は、観測ロケットMOMO2号機の打ち上げを、28、29日に続き、30日も見送った。稲川社長と創業者で取締役の堀江貴文氏が30日午前6時、町経済センターで記者会見を開き、5月3~5日の間で打ち上げを目指すとした。機体の不具合の改修と試験を進め、5月1日ごろまでに、同期間の打ち上げの可否を判断する。状況によっては、6月以降の実施を検討する。

 1号機(昨年7月打ち上げ)の再挑戦として高度100キロの宇宙空間を目指す2号機の打ち上げは、28日は機体のチェックに時間を要し、29日は各種バルブを動かす窒素ガスの漏れが確認されて中止された。

 ISTは29日午後の記者会見でいったん、部品を交換し、30日午前5時~同8時の打ち上げを目指すと発表。ただ、変更部分を含めた全体の動作試験が残り、結局、30日も延期した。

窒素ガス漏れの不具合を検証するIST社員(30日午前10時すぎ)

 他にもガス漏れの原因が残されている可能性があり、試験や根本的な究明を行い、見通しが立てば、5月3~5日の間に打ち上げを試みる。

 今回確保している打ち上げ期間は5日までで、万全の状態にならなければ関係機関との協議を経た上で、夏ごろまでの延期を検討する。

 稲川社長は「設計ミスがあり、想定外の動作で見つけることが難しかった。多くの方に(観覧に)お越しいただき、本当に感謝している。打ち上げを見ていただけなかったのは申し訳なかった」と述べた。

 堀江氏は「深刻なトラブルではなく、延期は(無理せず)安全側に寄った判断。短い期間で解決でき、より打ち上げの確実性は高まる」と話した。

 5月3~5日に打ち上げる場合、有料観覧席「スカイヒルズ」(町晩成)は一般に開放しない。28、29の両日に行われた生中継を映像で観覧するパブリックビューイングも実施されないが、町は町多目的航空公園を観覧者に開放する考え。(眞尾敦)

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