「かみこみ豚」香港に、17日から試験販売 五日市
食肉卸の五日市(帯広、五日市大社長)は17日から3月末まで、香港の日系スーパーで自社ブランド「かみこみ豚」を試験販売する。帯広物産協会(有塚利宣会長)と連携して現地商談も実施。ニーズを確かめ、販路拡大を目指す。
試験販売するのは、札幌で行われた商談会で香港のスーパー関係者らに好評だったロース部位。薄切りスライス肉の他、総菜コーナーで豚丼として提供する。新千歳空港から空輸し、現地のイオングループ数店舗が計700キロを取り扱う。
17日から5日間、五日市社長と同協会職員の2人が現地の「イオン香港コーンヒル店」を訪れ、直接商品をPRする。
海外では近年、和牛人気が高まっているが、価格が高く一般消費者には手が届きにくいのが現状。100グラム当たり数千円もする高級和牛がある一方で、豚肉は同数百円程度。同社の「かみこみ豚」(ロース)は、帯広市内の直営店で同220円で販売されている。
和牛より手に取りやすい豚肉を売り込むことで、現地の中核を占める中所得層の取り込みを狙う。同社にとって海外展開に向けた取り組みは初めてで、試験販売を本格的な海外進出の足掛かりとしたい考えだ。
五日市社長は「現地では日本の輸入品は高いという意識が強い。一般の人も買える良質な豚肉を提供し、十勝ブランドの浸透につなげたい」と意欲を見せている。(安倍諒)
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