翔陽中の宗近さん、自信にあふれた表現力で全国大会へ 背景には“本場の短期留学”
7月に札幌で開かれた「第11回NBA札幌バレエコンクール」で、TETSUYAバレエスクール(帯広、野崎哲也さん主宰)に通う帯広翔陽中1年の宗近結理さん(13)が、中学1年の部で1位に輝いた。演目は「ドン・キホーテ」よりドルシネア。細部まで上品なしぐさを意識した表現力で審査員を引き込み、3年連続で全国大会への出場権を手にした。
宗近さんは4歳からバレエを始め、小学5、6年でも同大会で優勝。中学生になりトーシューズを履くようになったことに加え、成長期特有の体のバランスの難しさにも直面した。
レッスンのない日も自宅でトレーニングを重ね、難易度の高いテクニックが組み込まれた演目を踊り上げた。「本番はとても緊張した」と宗近さん。全道の舞台で自信につながったのは、昨年8月から今年1月にかけて行った、ヨーロッパを含む4カ国への短期留学だ。現地で基礎や表現方法を学び、本場の歴史や起源に触れたことが今回の舞台にも生きたという。「審査員の人に自分のバレエへの思いが伝わったと思う」と振り返る。
当日のステージについて野崎さんは「もともと音楽性が高く、ゆったりとした曲調でもリズム感を崩さずに安定した踊りができていた」と語る。もう一つの習い事であるピアノで培ったリズム感が、演技の強みになった。
今後については、「もっと安定感のある踊りを目指したい。海外研修などでバレエについてもっと深く知り、自分の力にしていきたい」と話している。
道大会では他に、スタジオアンファン(帯広、高倉みはる代表)の河瀬翠杏さんが部門別(バレエシューズ小学1・2年の部)で1位となった。(児玉未知佳)
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