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農と食に十勝沸く 国際農機展が開幕

十勝の食を求めて行列ができたとかち食彩祭会場(午後0時20分ごろ、金野和彦撮影)

 5年ぶりに開幕した「第35回国際農業機械展in帯広2023」。会場の北愛国交流広場にはスマート農業を推進する最新機器が多数並び、海外からの出展もある。併催している「フードバレーとかち食彩祭2023」では、十勝の食を味わう親子連れなどの姿があり、早速にぎわいを見せていた。(松村智裕、細谷敦生、吉原慧、児玉未知佳)

「豚丼おいしい」並んで納得
 食彩祭会場は、午前11時ごろには用意された座席の多くが埋まる盛況ぶり。来場客は十勝を代表する味覚を求めた。

 出展者はいずれも十勝産食材を使用した料理を提供。豚丼やインデアンカレーは客が途切れない人気ぶりだった。鹿児島県のサトウキビ農家、福井源規さん(28)は農家仲間と3人で来場し豚丼を注文。「豚丼は十勝名物と聞いていたのでぜひ食べたいと思っていた。並んだが納得の味。とてもおいしい」と舌鼓を打った。

世界の最新機器「迫力がすごい」
 来場者は特定の機械や技術を視察しに来た人もいれば、イベント全体を見学して楽しむ人もいた。

 オホーツク管内清里町で畑作を営む岩井銀河さん(22)は初の農機展に「国内外の最新機器が並んでいて迫力がすごい」と圧倒された様子。士幌町で酪農を営む長谷川ゆかりさん(46)は、「女性の作業が楽になるような技術があればと思って見に来た」という。

 毎回農機展を楽しみにしているという幕別町の農家黒沼茂樹さん(61)は、「全国・世界から多くの人が訪れ、十勝で農業の最先端を学んでいくことはとても喜ばしい。実際に畑や牧場なども見て十勝を感じてもらいたい」と話した。

製品の説明をするイタリア企業の担当者(6日午前10時5分ごろ)

イタリアから出展「販路を広げたい」
 各ブースは、農業関係者に最新農機を売り込む担当者の熱気があふれる。 イタリア大使館貿易推進部のパビリオンでは、イタリア国内の9企業を紹介している。同国の農業機械・部品分野における産業交流や共同開発などの促進を目的に出展。担当者がパンフレットや部品を手に、農業関係者らに説明している。農業用スプレーヤーの部品などを製造するポールマックのテクニカルマネジャーのダニエレ・ザニボーニさんは「農機展での出展は3回目で、十勝が農業で栄えていることはもちろん知っている。ぜひここでマーケットを広げたい」と話していた。

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