帯広に本格レンタルキッチンスタジオ プロコム北海道が来年1月開設
広告デザイン業のプロコム北海道(帯広市、関向樹志社長)は、調理から撮影、発信まで一貫して行えるレンタルキッチンスタジオを市内西20北2に新設する。来年1月オープンを目指していて、関向社長は「本格施設としては十勝初。コロナ後を見据え、食関連産業が活発な十勝で、自社も含めて需要が見込める」としている。
場所は、グループ会社の北洋凸版印刷(帯広市、関向社長)の敷地内。木造2階建て、延べ床面積は約300平方メートルの建物を現在建設している。施設名は「ショクテラス」とした。
同社によると、壁面から離した「アイランドキッチン」を複数台配置し、食器の取り出しなど動線に配慮。撮影を意識して天井の高さを2・6メートル確保し、キッチン上部にはカメラを設置、壁紙は壁面ごとに異なる。机などの備品は可動式とし、会議や小イベントなども行える設計とした。Wi-Fi環境を整備する。
プロコムでは新型コロナウイルス感染拡大当初の2020年、イベント自粛などの影響で売上高が以前に比べ10%ほど減少。事業見直しを進める中、ネット通販の市場拡大などに目を付け、特に十勝が食加工が盛んなことを踏まえ、今後も食関連の撮影需要が見込めると判断した。総事業費は約7000万円。新型コロナ関連の経済対策として、国の補助金4000万円が助成される予定。使用料金は検討中。
現地で地鎮祭を6月20日に行った。関向社長や同社幹部、施工の篠河建設の高津匡平社長、支援機関の帯広信用金庫などが出席。関向社長は「札幌まで行かなくても地元で製造から宣伝まで完結でき、生産者や中小事業者にとってもプラスになる。十勝の食のさらなる価値創出に貢献したい」と話している。(佐藤いづみ)