宇都宮賞に上士幌町小椋茂敏さん
北海道酪農の振興、発展に貢献した人を表彰する「第52回宇都宮賞」に、上士幌町の小椋茂敏さん(61)=JA上士幌町組合長=が「乳牛改良の部」で選ばれた。乳牛の育種改良における長年の取り組みが評価された。
公益財団法人「宇都宮仙太郎翁顕彰会」(札幌)が道内の酪農関係機関、団体からの推薦を受け、「酪農経営」「酪農指導」「乳牛改良」の3部門で表彰している。
小椋さんは上士幌町の推薦を受けた。牛群検定や受精卵の採卵に積極的に取り組み、乳牛改良同志会の活動や共進会にも積極的に参加。町内で1999年に全農ETセンターが開設されると、乳牛の受精卵活用に関わり、優良牛の委託採卵や性判別受精卵の作出などを通じて乳牛改良の速度向上に貢献した。
認定審査員として道内各地や府県の共進会で審査員を担当、技術向上や後継者指導にも当たっている。受賞はこれら一連の取り組みが評価された。
表彰式は3月1日に札幌市内で開かれる。酪農経営の部は上川管内下川町の松岡孝幸さん(72)、酪農指導の部は根室管内中標津町の高橋勝義さん(65)が選ばれた。(中島佑斗)
<宇都宮賞>
「北海道酪農の父」とされる宇都宮仙太郎の功績をたたえて1968年度に創設。51回までに計152人が受賞している。十勝管内は過去26人が受賞し、地区別では石狩地区(39人)に次いで多い。