自動化牛舎を整備 広尾・北藤ファーム 労働力不足に対応
【広尾】酪農業の北藤(ホクトー)ファーム(町紋別21、北藤利通社長)は、搾乳ロボットや自動給餌機、ふん尿掃除装置を導入し、自動化、機械化を進めた牛舎を整備した。22日に同ファームで竣工(しゅんこう)式が開かれ、労働力不足の課題解決による地域の酪農発展へのさらなる貢献を誓った。
同ファームは1951年に入植し、88年に法人化、昨年町内の佐藤真樹牧場と合併して2戸の共同経営法人となった。労働力不足による労働時間増加が課題となっており、施設の更新時期を迎えたため、牛舎を新築した。
新牛舎は鉄骨造り約4500平方メートル。以前から搾乳ロボット2台を導入していたが、新築に当たってさらに3台を設置し、牛床や通路のふん尿を自動で清掃する「スクレーパー」、自動給餌機なども取り入れた。町内酪農関係者によると、これほど自動化を進めた牛舎は町内では珍しいという。
事業費は約5億4500万円。新牛舎には28日に約320頭を入れる予定で、これまでの飼養頭数約600頭(うち経産300頭)を、将来的に750頭(同380頭)に増やす。
竣工式には地域や町の関係者約100人が出席。北藤社長は「念願だった完成。労働時間低減や省力化に取り組み、地域振興に貢献したい」とあいさつした。
村瀬優町長、堀田成郎町議会議長、JAひろおの萬亀山正信組合長が祝辞。萬亀山組合長は「家族経営が酪農の基本。地域を支える核となることを期待したい」と述べた。(眞尾敦)