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新湯種製法の畜大パン発売 大学独自商品第3弾

販売と同時にパンを購入する学生ら(16日正午、金野和彦撮影)

 帯広畜産大学(長澤秀行学長)は16日、同大生協で大学オリジナル商品の第3弾となる「畜大パン」を発売した。同大と包括連携協定を結ぶ大手製パン会社「敷島製パン」(名古屋市)と共同開発した独自の製法を活用し、地元のパン店「石窯パン工房ボンパン」(帯広市西19南37、林淑雅代表)が製造。ほのかな小麦の香りともっちりとした食感が特徴で、「畜大牛乳」「畜大牛乳アイスクリーム」に次ぐ看板商品として期待を担う。(高津祐也)

 同大は2012年に同社とパンづくりの協定を締結。構内に設立した製パンの実験施設「とかち夢パン工房」を拠点に、製品開発や学生の実習、社会人学生の受け入れなどで相互に交流を行ってきた。

 今回共同開発したパンづくりの製法は、同社が特許を持つ「湯種製法(超熟製法)」を応用・改良した。小麦の一部に熱湯を加えることで風味を引き立てる製法だが、温度管理などが難しいため設備が整わない施設では製造が困難とされていた。

 しかし、同社の派遣留学生の山田大樹さんと同大の山内宏昭教授(食品科学研究専門)を中心に研究を進め、昨年11月に小規模施設でも安定した製造が可能な“新湯種製法”の開発に成功し、特許を出願した。開発に際しては、同大学生も実習を通じてデータ取りなどで携わった。

 新湯種製法の技術移転先を模索していた同大は、地元のパン店「石窯パン工房ボンパン」に製造を依頼。快諾したボンパンの林代表は今年4月から数回、同大の夢パン工房で山内教授と同社の山田さんから製法のノウハウを学び、店舗での試作を繰り返した。8月上旬の同大オープンキャンパスで試作パンを配布。来場者からも好評で、感想や要望も踏まえて完成させた。

 この日発売したパンは「畜大食パン」(3枚入り、190円)「北海道カボチャあんぱん」(150円)、「十勝あずきぱん」(同)、「チョコチップスティック」(同)の4種類で、食パンが36袋、ほかは各30個。午前中にボンパンで焼き上げたパンが同大生協に届けられた。正午の発売と同時に多くの学生や一般客が買い求め、カボチャあんぱんを購入した同大2年の鈴田恵未さん(19)は「生地が軟らかくて味とマッチしている。ほかの種類も食べてみたい」と話していた。

 同大の小田有二副学長は「大学と企業の共同研究の成果を見えるものとして形にできた。学生が開発から販売までの一連の過程を学ぶ人材育成の教育にもつなげたい」と話している。

 パンの販売は当面、同大生協のみで、火、金曜日の正午から。今後は行事や季節に合わせ、商品のラインアップも変更する予定。(高津祐也)


◆畜大パンについて
共同研究成果の新製法による「畜大パン」を発売-帯広畜産大学ホームページ
帯広畜産大学生活協同組合-公式Twitter

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