酒米の豊作願い 下士幌小児童が田植え 音更
【音更】十勝の地酒「十勝晴れ」の原料となる酒米「彗星(すいせい)」の田植えが26日、町十勝川温泉の農業白木祐一さん(72)の水田で行われた。地酒造りに取り組む「とかち酒文化再現プロジェクト」(代表・増田正二帯信金会長)の連携機関の代表や近隣の下士幌小(渋谷浩校長、児童41人)の5、6年生16人が豊作を願い、丁寧に手植えした。
プロジェクトでは、地域文化の伝承などとして地酒造りに取り組んでいる。酒米作りは7シーズン目。作付面積は前年と同じ231アール、作業日程は前年並みで、プロジェクトメンバーでは、25日から機械による田植え作業を行ってきた。
この日は帯信金の高橋嗣明常務のほか、十勝総合振興局の梶田敏博局長など12人が集まり、児童も交え、田んぼの泥と格闘しながら一生懸命植えていった。増田彩良さん(5年)は「泥がべとべとしていた。収穫がとっても楽しみ」と笑顔だった。
昨年は台風の影響で収量は10アール当たり約8・4俵と過去最少だったが、それまでは10俵を超えていた。白木さんは「皆さんが精いっぱい植えた気持ちがお米にうつって、台風にも負けない良い酒米になるよう、今後も大切に育てていきたい」と話していた。9月末に収穫予定で、来年製造する地酒の原料として使われる。(牧内奏)