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日勝峠 新たな損壊確認 覆道内崩落、土石流も

増水した沢に基礎部分が削られ、路面が落ちた三国の沢覆道(3日、日高町。帯広開発建設部提供) 

帯広・室蘭開建自転車で調査
 台風10号の豪雨による道路崩落などで通行止めしている国道274号の日勝峠で、日高管内側を中心に新たに複数箇所で道路の損壊や土石流が起きていることが、7日までに分かった。帯広開発建設部などの地上からの現地調査で明らかになり、記録的な雨になった日勝峠の被害の大きさが改めて浮かび上がった。

 同国道の通行止め区間は清水町清水-日高町千栄間(43・8キロ)。帯開建によると、新たな被害箇所は十勝側は7合目の石山トンネル付近や日勝峠頂上付近で土石流などを発見。日高側では8合目、三国の沢覆道、4合目などで道路の崩落や土石流といった被害が分かった。

 現地調査は十勝側は帯開建、日高側は室蘭開発建設部が、雨がやんだ1日以降、職員とコンサルティング会社社員による調査隊を組織して行った。クマに遭遇する恐れがあるため山中泊はせず、上りは徒歩、下りは自転車で麓とを行き来しながら被害状況を調べている。

 それによりヘリコプターでの上空からの調査では分からなかった覆道内の状況などが判明。両開建では地質や測量の専門家などと調査しながら、復旧工事の工法を検討している。

 ただ、現時点では通行再開の見通しは立たない状況。帯開建では「工法などが決まれば通行再開のめどが立ってくるが、水が引いていない場所もあって、分かるまでもう少し時間がかかる」とする。

 道開発局では同じく通行止め中の国道38号狩勝峠を先行し、再開に向けて復旧工事を進めている。(安田義教)

土石流により通行不能になった日勝峠頂上。路肩が一部崩壊して情報板(右)が基礎から落ちた(2日、清水町)

自転車を背負い、日勝峠の台風被害現場の調査に向かう帯開建の職員ら(4日、清水町)






◆日勝峠の通行止めについて
管内国道の通行止めについて(第8報)~国道274号日勝峠区間の地上からの被災調査状況~-帯広開発建設部の記者発表資料。他にも写真あり。

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