建築塗装スギソウの職人・石山さん、全国大会で7位入賞 管内初
建築塗装など手掛けるスギソウ(帯広、杉山裕一社長)の職人石山泰史さん(41)が、9月に札幌市内で開催された第28回全国建築塗装技能競技大会(日本塗装工業会主催)で7位入賞となる札幌市長賞に輝いた。帯広塗装工業協同組合によると、管内からの入賞者は初めて。石山さんは「次は1位を目指したい」とさらなる技術向上に意欲を見せている。(廣田佳那)
この大会は、塗装技術や技能レベルの向上と技能の継承を目的に隔年で開催。全国の地区予選を経て、塗装技能者の日本一を競う。上位12人を表彰し、最優秀には内閣総理大臣賞、優秀者には国土交通大臣賞などが贈られる。今年は全国から38人が出場した。
石山さんは1984年帯広市生まれ。市内の塗装業者で勤務した後、2010年にスギソウに入社した。主に外壁や屋根などの建築塗装に携わり、16年には国家資格の1級塗装技能士を取得。4月に開かれた全道大会で上位3位に食い込み、全国への切符を手にした。
全国大会では2日間にわたり、調色や作図、塗装技術の正確性を競う四つの課題に挑戦。中でも自由課題では「商業施設などのエレベーターホールの壁画」というテーマの下、材料やデザインから創作し、アイデアの独自性などを競った。
石山さんは19年にも全国への出場権を得ていたが、大きな仕事と時期が重なり出場を辞退していたため、今回の大会が念願の初出場。大会の1カ月ほど前から練習を重ねた。自由課題では「青空と畑、太陽の光が広がる十勝らしい景色」をイメージし、青や黄色、緑などを配色した壁を完成させた。
7位という結果に「悔しい」としつつ、「大会を通して効率の良い作業工程の組み立てなど新たな気付きもあった。この経験を今後の業務でも生かしたい」と話した。
同社からの全国大会出場は初めてという杉山社長は「北海道は全国的にもレベルが高い。次の機会があれば、ぜひ、もっと上位を目指して頑張ってほしい」とエールを送った。









