十勝毎日新聞 電子版

Tokachi Mainichi News Web

自動配送ロボ、雪道克服 更別で走行実験 オフロードタイヤへ改良

食事を積み込み、自動運転で村内を移動する自動配送ロボット

 【更別】買い物弱者対策や物流の人手不足解消に向け活用が期待される自動配送ロボットの冬季走行実験が6日、更別村内で行われた。村のスーパービレッジ(SV)構想推進事業の取り組みの一つ。昨年行った同様の実験では、タイヤが雪道に対応できなかったが、今回は改良を重ねたオフロードタイヤを装着し、大雪直後の雪道を克服した。(近藤周)

 村では2022年度から、自動配送ロボットを高齢者ら買い物弱者対策として運用、実証を進めてきた。昨年3月にはロボットメーカーの「hakobot(ハコボット)」(宮崎県、大山純社長)協力の下、雪道でのロボット走行実験を実施。しかし、ノーマルタイヤだったためにスリップやスタックで動かなくなっていた。

 そのため同社でタイヤの改良を重ねた。低速・小型の自動配送ロボットとしては、国内で初めてオフロードタイヤを装着。村内の雪道や凍結路面での走行が可能かを調査するため、村役場から200メートル離れた「御食事処あさひ」まで向かい、出前を受け取って戻るまでの走行実験を実施した。

低速・小型の自動配送ロボットで初めて装着したオフロードタイヤ。滑りやすい雪道も力強く走行した

 ロボットは高さ95センチで、四輪駆動。最大速度は時速6キロで、耐荷重100キロ。電動車いすと同様の運用ルールで基本的に歩道を走る。

 この日は、前日の大雪の影響で歩道も雪道と厳しい条件。ロボットは役場正面玄関を出発すると、事前にルート設定された道を走行した。途中、複数の段差もあったが、安定した走りで店舗前に到着。4食分の料理を積み込んで再び自動走行で役場に戻り、温かい食事を届けた。かかった時間は約20分だった。

 大山社長は「自治体で運用していくためには、ルート作成を自治体でできるようにすることが次のステップになる」と話した。構想事業の実施主体であるソーシャルナレッジバンク合同会社(SKB、更別)は今後、需要の掘り起こしを改めて行い、配送するルートの調査を進めるとしている。

自動配送ロボ、雪道克服 更別で走行実験 オフロードタイヤへ改良

関連動画

  • 自動配送ロボ、雪道克服 更別で走行実験 オフロードタイヤへ改良

関連写真

  • 役場ロビーまで到着し、温かい食事が職員に届けられた

    役場ロビーまで到着し、温かい食事が職員に届けられた

  • 食事を積み込み、自動運転で村内を移動する自動配送ロボット

    食事を積み込み、自動運転で村内を移動する自動配送ロボット

更新情報

芽室町がシカ、クマ忌避装置に補助 農作物の鳥獣被害防止へ

紙面イメージ

紙面イメージ

5.25(日)の紙面

ダウンロード一括(67MB) WEBビューア新機能・操作性UP

日別記事一覧

前の月 2025年5月
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

十勝の市町村

Facebookページ

記事アクセスランキング

  • 昨日
  • 週間
  • 月間

十勝毎日新聞電子版HOME