近未来の技術肌で実感、上士幌小児童が自動運転バス乗車
【上士幌】上士幌小学校(山田圭介校長、児童221人)の5年生26人が20日、SDGs(持続可能な開発目標)を学ぶ授業で、自動運転バスの試乗会に参加した。児童はバスのスムーズな走行を体験し、近未来の到来を肌で実感した。(大健太郎)
自動運転バスは、フランス製の電気自動運転バス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」(8人乗り)で、車体は熱気球や小麦、バイオガスプラントなどをイメージしたカラフルな色合い。車内にはハンドルがなく、コントローラーやタッチパネルで操作する。
児童は初めにバスのモーターやバッテリーなどを見学。この後、町交通ターミナルから、ふれあいプラザまでのコースを試乗した。
講義では、町デジタル推進課の鈴木勇汰主査が講師を務め、「自動運転は運転手による認知や予測、判断、制御などをシステムが代替することで実現する」と説明した。
自動運転の定期運行に関しては「上士幌が道内初で、全国で2番目に始めた」と述べた。
また、2017年に町道を封鎖して実施した専用区間での性能実験、19年には車両ナンバーを取得し、公道を走行したことも紹介。「町民に便利に移動してもらい、公共交通にかけるコストをなるべく減らしたい」と展望を語った。
バスに乗った長谷川琴音(ことね)さんは「速度がゆっくりで思ったよりも安心して乗れた」と話した。自動運転バスは現在、週に3回、1日3便走行している。