帯広発「パラコレ」大阪で盛会に 障害者らのファッションショー道外初開催
日本理美容福祉協会帯広センター代表の森田浩幸さん(56)=帯広市=が創設した障害者らのファッションショー「パラコレクション」が、大阪市内で開かれ、約120人が集まった。初の道外開催が成功し、現地で協力した森田さんは「素晴らしい内容だった。今後も各地でさまざまな形式のイベントを開催してほしい」と期待を寄せている。
森田さんは正看護師の資格を持ち、同協会の教育担当理事も兼務。「福祉理美容士」の養成に取り組んでいる。
パラコレは「障害のある人などが華やかな衣装でランウエーを歩くことで自信を得て、その後の人生の後押しになれば」との思いから企画。2021年11月に帯広市内で初開催。車いすの3組がウエディングファッションショーを繰り広げた。
森田さんは昨年、「パラコレクション」を商標登録。各地の団体がイベントを主催する際には、監修や協力を行う。
大阪市中央公会堂で昨年12月25日に開かれた「パラコレ大阪」は、地元で着付け教室を運営する常盤尚子さんが主催した。森田さんとは車いす着付け師講師試験で知り合い、パラコレへの思いに賛同。クラウドファンディングなどで資金を集めた。
難聴の3姉妹、東京パラリンピックに出場した選手ら義足の2人、車いす利用者2人、知的障害者1人に加え東南アジアからの留学生9人も交えた着物のファッションショーを展開。殺陣を披露するモデルもいて、会場は大いに盛り上がった。
森田さんは「障害も国籍もごちゃ混ぜで、着付けの素晴らしさを発信した。帯広とはまた違ったアプローチが良かった」と話した。
パラコレは今後、5月に札幌市、24年は和歌山市、25年は名古屋市と滋賀県米原市で開催を予定している。森田さんは「47都道府県で行うことが夢。最終的にはさまざまな表現を一堂にまとめたイベントを開きたい」と意欲を新たにしている。(松村智裕)