特急とかち・おおぞら 当面の間全区間で運休
「運行再開めど立たず」 根室線台風被害でJR
【札幌】JR北海道は2日、台風10号による被害状況を明らかにした。十勝管内では根室線の3つの橋梁(きょうりょう)が流失し、札幌と帯広、釧路を結ぶ特急の運行再開のめどは立っていない。
同社によると、同日正午現在、河川増水のため新得駅構内の下新得川橋梁、新得-十勝清水間の第1佐幌川橋梁、十勝清水-羽帯間の清水川橋梁が流失した。ほかにも同線と石勝線区間内で路盤流失や土砂流出、線路冠水などの被害が相次いでおり、引き続き被害状況の調査を進めている。
この影響で、札幌と帯広、釧路を結ぶ特急「スーパーとかち」「スーパーおおぞら」は当面の間全区間で運休となる。現時点では札幌-トマム間と帯広-釧路間で臨時列車を運行し、トマム-帯広間ではバス代行を行う準備を進めている。
また、函館線の大沼-長万部間でも500本以上の倒木が線路を覆い、電気通信設備の断線などが発生しているが、こちらは3日夕方には運行を再開する見込み。
同社の田畑正信常務取締役鉄道事業本部副本部長は「根室線の被害規模は甚大で複数地点にわたるため、大まかな復旧の時期すら言えない状況。バスの代行輸送は、安定的に運行できる台数確保など準備ができ次第速やかに開始したい」と話した。
(浅利圭一郎)
◆9月1日現在の台風被害による列車の運行状況について
・JR北海道からのリリース(PDF)-JR北海道公式ホームページ