フィリピンで新遊技場進出へ 帯広出身の田守さん
【東京】帯広市出身の中小企業診断士、田守順さん(東京在住)が社長を務めるパチンコ店経営コンサルタント「アミュゼクスアライアンス」(本社東京)が、フィリピンでパチンコなどの新遊技場進出に乗り出す。現地法人が12月中旬、首都マニラの郊外にオープンさせる1号店に、機械や運営ノウハウを提供する他、経済成長が続く東南アジアで複数店舗の展開も視野に入れている。
田守さんは2003年に自己破産したパチンコチェーン店展開のオーテミ(帯広)を経営し、1999年度には日本青年会議所(JC)副会頭を務めた。アミュゼクス-は全国30社・約400店舗のパチンコ店が加入、田守さんは03年から社長として経営ノウハウを生かした各種セミナーや相談業務に当たっている。
フィリピンは国策としてカジノ誘致に力を入れるなど受け入れの素地がある一方、経済発展に対応した大衆娯楽が不足しているという。現地での新遊技場計画は、会員企業で札幌などでパチンコ店を展開する企業が構想し、アミュゼクス-に依頼。両者で実施企業のアジア・アミューズメント開発(本社・東京)を設立し、田守さんが代表権のある会長に就いた。
1号店はマニラから約120キロのタルラック市の幹線道路沿いに位置。現地で人気のビンゴゲームとパチンコ、パチスロの複合機械を開発し、約140台展開する。機械は現地の行政当局の許認可を得て、特許も申請し、アミュゼクス-は現地採用のスタッフのオペレーションなどのノウハウを提供する。
田守さんは「現地は日本の高度経済成長期に似た状況で、パチンコの大衆娯楽化が期待できる。海外にオペレーションを“輸出”し、国内では厳しい業界の新たな戦略にしたい」と話している。(原山知寿子)