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帯畜大の岩澤さん、海外留学奨学金制度の審査に合格

「幅広い視野で支援できる獣医師になりたい」と夢を語る岩澤さん

 日本の大学生の海外留学促進を目的に、独立行政法人日本学生支援機構が今年度創設した官民共働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPANプログラム」の第1期生に、帯広畜産大学獣医学課程5年の岩澤裕介さん(29)が、管内で唯一選ばれた。岩澤さんは来年2月から2カ月間、ケニアで家畜診療を行うNGOに同行する予定。「めったにないチャンス。日本と全く環境の違う地域で行う診療活動を肌で感じたい」と意欲を見せる。

 同プログラムは従来の奨学金制度と違い、学問留学だけでなく、単位認定されないボランティアやフィールドワークも対象となり、学生が自由に留学プランを計画する。全国221の大学などから約1700人の応募があり、書類と面接による審査を経て、323人が選ばれた。

 岩澤さんは新潟県出身。茨城大学理学部在学中に1年間休学し、バックパッカーとして東南アジアを中心に世界各国を旅した。転機はケニアのナイロビ訪問。現地でNGOを立ち上げ、家畜診療に加え、貧しい家庭への食事提供や孤児への教育など幅広い支援を行う日本人獣医師の神戸俊平さんに出会った。岩澤さんは、獣医師の枠を超えた神戸さんの活動に感銘を受け「獣医の仕事に携わりたい」と帯畜大を受験、2010年に入学した。

 帯畜大在学中は、ケニアへの留学を考えたが、資金面の問題が壁に。留学費用の給付を受けられる同プログラムを知った岩澤さんは4月に書類を提出。面接では「家畜の診療が現地の酪農家の生活を支えていると肌で感じた」とケニアでの経験を語り、6月に選考結果が発表された。

 留学する2カ月の日程では神戸さんの診療活動に同行し、現地の酪農問題を調査する予定。岩澤さんは「酪農とそれを取り巻く環境を見て、幅広い視野で支援できる獣医師になりたい」と夢を語っている。
(高津祐也)


◆「トビタテ!留学JAPAN」について
文部科学省による「留学促進キャンペーン」の情報全般-文部科学省「トビタテ!留学JAPAN」公式ホームページ

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