安産へ疾走、十勝牧場で馬追い運動 音更
【音更】独立行政法人家畜改良センター十勝牧場(町駒場並木8)で14日、農用馬の冬場の運動不足解消や妊娠馬の難産防止のための「馬追い運動」が始まった。馬たちは厳しい冷え込みを物ともせず、力強く馬場を駆け回った。
同牧場は国内公的機関で唯一、農用馬の改良・繁殖を手掛けており、ばん馬の基礎種になるブルトンやペルシュロン種などを飼育している。夏は放牧地で過ごすが、冬場は厩舎(きゅうしゃ)やパドックでの暮らしとなるため、馬追いは毎年健康維持のために行う。今年は2月末までの平日午前9時半から実施する。
この日は氷点下10度前後まで冷え込む中、計125頭が4グループに分かれ、1周800メートルの馬場を2、3周した。一般見学者も訪れて白い息を吐きながら走る馬にカメラを向けていた。
東京都から夫婦で訪れた男性(34)は「迫力がある。今年は午(うま)年なのでこの馬たちのように力強く進みたい」と話していた。名寄市から訪れた上中孝さん(66)は「天気が良くて最高の写真が撮れた」と笑顔だった。(眞尾敦)